「 NPO グリーンツーリズムネットワークセンター」

小林事務局長にインタビュー(2/2)

どういった思いからこの NPO をつくられたのですか?

 私達のような都会に住む人間は自分の力では食べ物を作ることが出来ません。農村の方々に作ってもらって初めて生活できるわけです。私達の生活を支えてくれている農村の人に元気になってもらいたい。そう思ってこの NPO をつくりました。

具体的にはどう元気になってもらうのですか?

 都市と農山村間の人の流れ(交流)を作りたいのです。そのためのパイプになろうと思っています。 といいますのも農山村に暮らしている人にとっては、おいしい空気や豊かな緑、遮る物がない空、取れたての食材を使った料理、動物達とのふれあいといったものが当たり前なのです。そんなものには目もくれず、後継者不足や田舎暮らしの大変さ、収入の低さといったマイナスなことばかり考えてしまいがちです。
 でも都会の人がそれを目にすると「素敵!」とか、「すごい!」とか、「楽しい!」とか言うわけです。みんな驚いたり、感激したりします。すると、農村の人達の中で、『当たり前』だったものが『誇り』に変わるのです。

都会の人の反応で農山村の方々が元気になるわけですね。

そうです。村の外から来た人がその土地の価値を見出してくれるのです。これによって農山村の人々が自分達の地域や農業、自然、そこでの暮しが、実はとても贅沢で、豊かなものであったと再認識するのです。
 
  都市と農山村の交流は都会の人が楽しみに行くというイメージがありますが、グリーンツーリズムでは受け入れ先の農山村の人々も楽しめるのです。

観光だと、旅行者が旅先を荒らしたり、地元の方にとって迷惑なことをしたりしがちです。でも、グリーンツーリズムでは都会の人が行くことで農山村の方々が元気になるわけですね。

 その通りです。グリーンツーリズムは旅先やその地域に暮らす人に負担を強いないのです。本当の意味での都市と農山村の対等な交流を目指しています。だから、農山村の人も都会の人も共に楽しめるのです。

実際ツアーに参加された方の感想はどんなものですか?

 人それぞれですが、実際に作っている人達の気持ちを知って、旅先の地域やそこから取れた農作物に対する愛着がわくという方が多いですね。

文京区民の人でも参加できることはありますか?

はい、たくさんありますよ。

「いもずるサロン(月一回、文京区近辺)」

という交流イベントを開いています。
 毎回グリーンツーリズムに関連のあるゲストにお話をしてもらっています。その後は夕食を食べながらの交流会です。グリーンツーリズムを全然知らない人でも、興味があれば参加できます。
毎月ホームページ(http://www.green-tourism.net/ )に開催日を掲載しています。ご近所の方は是非いらして下さい。

最後に読者のみなさんに一言お願いします。

せっかく、近くにいるので是非、事務所に遊びに来てください。いろんなグリーンツーリズムツアーを紹介しますよ。

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