地方と都市を、人と人をつなぐ

「 NPO グリーンツーリズムネットワークセンター」

 グリーンツーリズムとは『旅先の地域の人と交流する旅』のことです。

 今、この新しい形の旅が注目を集めています。昨年の夏は YAHOO でも大々的に取り扱われていました。

  しかし、日本ではこのグリーンツーリズムが導入されてからまだ十年。どこでもやっているわけではないし、中には全く違うことをやっているところもいます。グリーンツーリズムはただの体験農業ではありません。まして、観光では似て非なるものです。そう、イメージも浸透していません。まだまだ、発展途中なのです。

  そんなグリーンツーリズムの発展を目指し、それに関わる人達や、都市と農山漁村を繋ごうとしている NPO が茗荷谷にあります。

  この NPO は東洋大学社会学部の青木辰司教授が代表理事として立ち上げに参画し、生協の元理事達が運営をしています。色々な意味でこの地域にふさわしい NPO だと思います。一つはこの地域の大学にゆかりがあるという事。もう一つはここが大都会だということです。

 都会にずっと暮らしているとどこか歯車が狂ってしまう。そんな思いに駆られたことは無いでしょうか?

ビルによって狭められてしまった空、アスファルトで窒息した地面、申し訳ない程度にしかない公園の緑。やけに人の多い通勤電車、その割には声をかけることのない人々、コミュニケーションのない近所。都会とはそういうものだが、うんざりすることはありませんか。

  もちろん、悪い事ばかりではないわずらわしい人間関係は無くてすむし、仕事には困らない。交通にも便利だ。でもどこか引っかかる。

  そんな違和感を持った人にこそ、必要な旅なのです。

 私も何度か行った事がありますが、とても楽しいひと時を送ることができました。

  朝 5 時に起きて取ったきゅうりやトマトをその場で食べたときの、あの味が忘れられません。私を家族のように扱ってくれた農家の方の優しさ、心遣いは何よりの思い出です。その農家とは今でも交流が続いています。柿を送って頂いたり、手紙を交わしたり。血のつながらない家族が出来たみたいです。そんじょそこらの観光はする気になれません。

>>今回はこの「グリーンツーリズム」という旅の魅力に迫ります。

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