日本の伝統文化を気軽に、カジュアルに
Sincere(シンシア)
ワークショップ「プロジェクトリーダー二宮金次郎」潜入レポート

ワークショップは10人で始まりました。私以外は全員参加経験のある人だったようで終始なごやか。私もすぐになじめました。とてもアットホームな雰囲気でした。
講師は平野雅彦さん。静岡大学の講師で、広告ディレクターでもある方です。
まずは、Sincereのメンバーから二宮金次郎がどんな人だったかの説明がありました。
二宮金次郎はなんと全国600にも及ぶ村を再建した人だったそうです。彼の考えは報徳思想と呼ばれ、渋沢栄一や豊田佐吉、松下幸之助などに大きな影響を与えました。
高度成長期、日本の企業がなぜこれほどの成長を遂げるのかを調べたある外国のレポートには、「日本の企業のトップの多くが報徳思想を学んでいる。これが大きな影響を与えたんだのだ」と言わせたそうです。二宮金次郎。その名前は知っていても彼が何をした人かさっぱり知りませんでした。そんな凄い人だったとは。。。

彼の考えは現代でも通用するモノが多く、大変参考になりました。
その一部を書いてみます。
・ 勤労(今蒔く木の実、後の大木ぞ)
・ 分度(適量・適度・省資源)
・ 地産地消
省資源や地産地消なんて考えは今の時代にぴったりです。この時代に考えられたものとは。驚きました。
二宮金次郎の説明を聞き、前菜のワークショップを軽く行った後、いよいよ本番です。
「金次郎 まちおこしプロジェクト」
これは、二宮金次郎を迎えて、あるまちの地域活性を推進プロジェクトリーダーになったと仮定。金次郎の力を借りてどんなしかけをして、まちを元気にするのかを考えるものでした。
私が参加した班では、郊外都市の活性化がテーマ。金次郎の考えを無理矢理当てはめたり、たまたまつながったりする中で、
「それは彼の考えにぴったりだね。いいんじゃない」とか、
「彼の考えとは違うよ。」などと
まちづくりの課題だけでなく、平行して金次郎の思想をよく考える作業が自然と行われました。
これによって、彼の思想の概念を良く考えることが出来ます。また、実際に今の生活で金次郎の思想を使えるようになれます。

これまでの勉強だと他人の思想を学ぶというのは聞いて、覚える事に注力していました。しかし、このワークショップでは実際に生活の中で使うことが出来る。これはいい! しかも面白い。
私をはじめ、参加者一同熱中して作業し、気がつくと終了時間を一時間も過ぎていました。
実際、このワークショップに参加してみて、日本について改めて学ぶことができたなと思いました。
というのも日本文化というものは近すぎて勉強しようとは思わないし、そういうきっかけもない。また、学ぶにしても受験勉強のようにただ覚えるだけではつまらない。だからまた学ばなくなるという悪循環に陥っていました。
でも今回のように楽しみながら学べ、しかも実際に生活で使えるようになるのであれば、またやってみたいと思いました。
皆さんも是非。オススメします。