大学散歩

今週末は東大(五月祭)へ行こう

東京大学 五月祭 委員長インタビュー

―東大生にとってこのイベントはどういうものなのですか?

 たった二日間ですが、 7 万人もの人が来るイベントは他にありません。その点はとても恵まれていると思います。これだけ素晴らしいハコが用意されているので、学生もこれを有効に使おうとします。  模擬店にとっては自分達の団体の親睦を深める機会、研究会にとっては自分達の成果を一般の人に知ってもらえる機会、パフォーマンスを行う団体は大きな発表の場などという形になっています。

―これは見ないと損するというお薦めの企画はありますか?

 4つあります。まず先程も申しました「講演会」です。様々な団体が多彩なゲストをお呼びして開催しますので、是非見ていただきたい。五月祭 常任 委員会でも公開講座を開きます。 4 人の先生が皆さんを学問の世界へ誘います。
  次に「研究発表」です。 普段は全く触れることのない、東大の中で行われている研究を見にきてください。
  そして、「音楽企画」も見所です。意外に思われるかもしれませんが、質・量ともになかなかのものです。オーケストラ・吹奏楽だけで 8 つもの団体があります。また、音楽企画の中には安田講堂で行われるものもあります。普段あまり入る機会がないと思いますので、これを機会に中まで入ってみるのもいいと思います。
  それから「弾けた企画」も忘れてはいけません。日本最高学府の東大生が弾ける姿、ある意味一番面白いかもしれません。

実行委員会の本部。三四郎池のすぐ手前です。

―五月祭に来るのはどんな人達ですか?

 どの年代もまんべんなく見られます。まず、東大に関係ある方々。東大生、彼らの親、卒業生といった方々。それから入学を目指す受験生。東大愛好家や 40 歳以上の勉強家などもいらっしゃいます。ただ、地域の方はあまり見られないように思います。

―地域の人が参加していない理由は何だとお考えですか?

 恐らく、東京大学が今まで地域との関わりを 重視 して こ なかったんだと思います。大学の財産や知識を外に開くことは近年まで考えられていなかったのではないでしょうか。それと、五月祭は学生による学生のためのお祭りだと考えられていたため、地域の事まで考えが回らなかったのだと思います。
  ですが、この流れも変わりつつあると思います。東京大学も独立法人化して、最近変わってきました。私自身もそう感じます。

キャンパスのあちこちで準備が進められていました。

―なるほど、では具体的に五月祭と地域のこれからはどうありたいと考えていますか?

 せっかく同じ地域にいるのに、東大だけが盛り上がって浮いた存在になるのではなくて、住民の方々とも一緒に楽しみたいです。東大生と地域があまり触れ合う機会がないので、この機会に身近に感じていただければと思います。
  また、今年は近隣の商店街から協賛金を頂きました。まだ始まったばかりですが、こうしたつながりを少しずつ深めていき、地域と東大が互いに協力していければと思います。

−ありがとうございました。成功を祈っております。